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田んぼ様々

この時期の田んぼを見ていると実に様々なのが見て取れます。

緑色が濃いもの、薄いもの、シマシマ模様になっているもの。1枚の田んぼの中にも違いがあります。

品種にもよりますが、その田んぼでは何をどのように使っているか、がわかるとも言えます。

ここは色が濃いから天のつぶかな?この田は肥料のまき方がバラバラになったななど。

この時期の田んぼは元肥が切れ始める時期にあたることもあり、追肥をしたかどうかでも変わります。

葉令を数えている方なら、ここでは10葉めを展開中で重要な節間が決まります。

昨日、水原地区の生産者の田んぼで青空講習会を開いたのも重要な時期を迎えているからです。

 

そんな中、本日も田んぼ巡りに行ってきました。さすがに雨が降ったり止んだりで誰も田んぼにはいません。

岩井さんの田んぼはこんな感じでした。

 

 

なんか手前の田んぼの色がやけに濃いな~と思い、岩井さんに電話で話を聞いてみました。

「先日追肥をやったと思うんですが、手前の田んぼの色がやけに濃いのは降る量を変えたんですか?」

「あれはクログワイの色だよ。稲と同じぐらいに育って色が濃いからそう見えるんだ。」

「追肥もやったけど、田車3回かけても株間のが取り切れなくてああなっちゃったんだ。」

あまりにもビックリして再度田んぼに戻り、よくよく見ると確かに・・・

 

 

アップにして撮ったのでクログワイの穂が赤くなっているのがわかるかと思います。

あんなに苦労して田車かけてたのに~と思うと、ちょっとショックでした。

7月8日から水を落とし始めたので、他の田も残った草の姿が見え始めています。しかし、他の田はクログワイの繁殖が抑えられているようで少しホッとしました。

そして、水の中から姿を現した稲の姿がこちら。

 

 

わかるでしょうか?深水栽培ををしていたため根元が黒くなっています。

葉は扇形に広がりピンとたって光合成を最大にできるようになっています。これはソフトシリカを使って稲を固くしているためで、葉が大きく伸びる9葉目あたりから効くように散布しています。

現在丈は60cm。小さめかなと言っていましたが、春先の遅れはほぼ取り戻してきています。

農業総合センターの方たちも生育を観察されていますが、試験場の圃場よりSPADの値が低いので来週あたりまた追肥を考えているようです。

そして、もうひとつ面白いことを岩井さんは言っていました。「24日が満月なんだ。その時期に一番吸うから」

勉強しているのは農業のことばかりではないんですね。

 

10葉目から止め葉となる14葉目まで、収量を決める大事な時期となります。

「7月25日ごろSPADで測ってみるといいよ。」とアドバイスをいただきました。

「出穂25日前の姿がどうなるか、それにかかっている。8月10日ごろの出穂を予想しているんだが、2,3日遅れそうだな。」

話を聞いていると、学んだことと実際の田んぼでの様子のすり合わせに毎回面白くて仕方ありません。

 

今日は帰りに近くの土合舘公園によってアジサイの写真を撮ってきました。

伊達家ゆかりの八丁目城の支城であった土合舘。

今アジサイが見ごろとなっていますので、近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。