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理想の稲の形とは

梅雨入りしはっきりしないお天気の福島市です。

今年の(いや、今年もか)雨の降り方は、晴れもしくは薄曇り、のち豪雨のパターンが多く、携帯の豪雨予報が鳴るわ鳴るわ。今日も空模様が怪しくなってきました。

 

岩井さんは6月22日に3回目の田車かけをしました。

先週もう1回やると言っていたので予定通りに進んでいるようです。

今日はいるかなと田んぼに行ってみましたが姿はなかったので、先週ちょっと話に出たSPADで葉の色を計ってみました。だいたい34~35。いい線です。

 

大竹さん(有機栽培・特別栽培生産者)の田んぼを見ていたら大竹さんが出てこられたので話を聞いてみました。

「どうですか?田んぼの様子は」

「この田んぼはだいぶ伸びてきたんでそろそろ水を下ろそうかと思っているんだけど、別の田んぼはそれほど伸びてないのでどうしようかなと思っているんだ。」

SPADで葉の色を計りたいんで稲を1本もらいたいと言ったら、快く抜いてよこしてくれました。

計ってみたら38~39でした。

この時期の稲の色は様々で品種によってもかなり差があります。窒素を多めに入れて作る「天のつぶ」はかなり緑色が濃く40以上あるでしょうか。この時期にあまり高いとイモチ病にかかる恐れがあります。

 

せっかくなので、昨年の岩井さんの稲と比べてみることにしました。

 

 

根っこから抜いてくださいと言わなかったので切れてしまっていますが、だいたいの様子が見てとれます。

大竹さんは葉の数を数えていないので何葉めかは予想です。当店では深水栽培を薦めているのですが、どこまで水を入れるかというと「葉耳」といわれる部分までです。ここまで水を入れると稲はさらに伸びようとして大きな葉を出そうとします。その結果茎はだんだん太くなっていくのです。

収量の差は茎の太さに比例します。なので水を落とし始める8葉目から9葉めまでは水の深さを段階的に上げていきます。

今年の岩井さんの稲は少し遅れているので、水を落とすのはまだ先になりそうです。

 

理想とされる6月下旬の稲の姿がこちら。

 

 

当店の稲の勉強会で使う資料なのですが、「稲の葉耳が揃う」これが重要なのです。

茎が太く扇型に広がってきています。こうなって水を落とすと根元まで光が差し込み光合成が最大にできるようになるのです。

 

 

これが今日の岩井さんの稲ですが広がってきているのがわかるでしょうか。

収量は茎数の多さではなく茎の太さ、そして稲の高さが揃うことにかかっているのです。

 

稲の写真を撮ろうと思ってズームにしたら うん?抜け殻を見つけました。

よく見るとあちこちにあります。大竹さんの田んぼにも!

トンボです。羽化したばかりなのでしょう。こんなに間近で見られるなんてビックリしました。

昔はゲンゴロウとかいろいろな虫が田んぼにはいたっけな。いつかまたそんな日が来るのだろうか、、、

そんなことを思いながら田んぼを後にしました。