ちょこちょこと田んぼを通ってはみるものの岩井さん(有機栽培・特別栽培生産者)の姿はなく、なかなか話をすることができません。それもそのはず、ここ数日の暑さで作業は朝早くやってしまい、私が見回る頃には誰もいない、、、今日は30℃超えました。
稲は5葉目から6葉めくらいでしょうか。この天気で光合成をみっちりやっていることでしょう。岩井さんは深水栽培をやっているのですが斜めから見ると(たぶん)ヒエがずいぶんと出てきているのがわかります。しかし、他の田んぼを悩ませているアオミドロはほとんど発生していないのはなぜでしょう?
岩井さんだけでなく他の有機栽培や特別栽培の生産者さんの田んぼでも差こそあれ悩ますほどの発生はしていません。出たところで農薬は使えないので我慢するか、光合成細菌を使って先に栄養を奪ってしまうしかありませんが、土壌の菌類のバランスがいいのではないかと勝手に推測しています。
アオミドロの発生には、有機物の使用やリン酸分の量、水温、日照時間が関係します。
この辺りでは昔は天水場で阿武隈川から水を汲み上げていた地域にしか発生は見られませんでしたが、今はあちこちの田で発生しています。
対策としては、アオミドロ用の除草剤をまく、夜間落水してまた潅水する(ただし、これはアオミドロが多すぎると稲にからまって倒伏させてしまうので状況によります)などがあります。
あとは松の枝を水口にさすや、強い雨が降るのを待つという手もありますが、松は発生後では効果は薄いですし強い雨が降ってもその後暑い日がくればまた元に戻ります。(つい先日大雨でしたが今日には戻っていました)
ちなみにアオミドロ用の「モゲトン」などの除草剤ですが、散布するのは晴れた日の午前中が最適だとご存じでしょうか?他の除草剤と違って光合成を阻害することで効果を発揮するため、晴れた日の方が効果が早く出るのです。他の水田用除草剤は夕方に降った方が苗へのダメージが少なくてすみます。
アオミドロが発生した田には、先にアオミドロ用の除草剤を朝方ふり、2,3日後アオミドロが消えてから初中期剤を夕方にふるのが最良かと思います。
アオミドロの発生した田が・・・(表層剥離もありますね。これはまだいい方ですが)
除草剤をまくとこうなります。
アオミドロをことを調べていたら面白いことが書いてありました。
「水温が30℃以上になればアオミドロは死滅します。」
ホント?ならばもう少し暑くなれば消えてしまうのだろうか?夜間もその水温を保ってのことなのか?
もっともその時は気温も上がっているので、人間にも堪えます。