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種まきが始まりました。

 

福島(松川町周辺)は昨日、今日と種まきの最盛期を迎えました。

朝は冷え込んだものの日中は穏やかに晴れ、種まき日和となりました。

昨年から追っかけをやっている岩井さんの所でも種まきが行われ、私が訪れた時にはすでに後半戦、

10日の午前中には終わろうかという勢いで進んでいました。

顔なじみのお客様も含め、福島大学の先生や学生さんも参加して10名ほどいらっしゃったでしょうか。

福島大学でも今年有機栽培をやるということでお手伝いにきていました。

 

着いてさっそく気になっていたことを聞いてみました。

「今年、もう芽が出てないですか?」

「出てる。浸水しただけで芽が出たのは初めてだ。」と言って種もみを見せてくださいました。

 

 

見づらいですが、白い小さな芽が出ているのが分かるでしょうか?

 

今年は福島でも3月に桜が咲くなど暖かい日が続き、積算温度が早く100℃になったというのもあると思いますが、まさか日陰で水も変えていたのに、、、と岩井さんも驚いていました。

他の農家さんからも電話をいただいて会長が様子を見に行っていたのですが、今年は水温も高く水を頻繁に変えていたりネットにゆったりと種もみを入れて上下を交換していたところは芽は出なかったようです。

 

意外と種もみが乾いていたのでそのことを聞いてみると、早めに水から出して乾かしていたとの事でした。

早く芽が出てしまい種まきまで時間がある時は、むしろのようなものに種もみを広げ乾燥しすぎないように保管する必要があるのでそうしていたんですね。乾燥しすぎたかもと心配していました。

 

 

今度は種を蒔いた後にかける土に黒いものが混ざっていたので、そのことを聞いてみました。

JAS有機の認証をとるには、どんな肥料や資材を使ったのか、またそれはどのように作られたのか、有機認証適合資材であることが必要です。

すると、黒いのはもみ殻くん炭で、肥料成分というよりは芽が出た時に浮かないためにやっているとのことでした。手伝いにきてくれていた半沢さんがやって良かったので取り入れたそうです。

農家さんが集まるとこうやってみたら良かったとか、情報交換ができて本当に勉強になります。

そしてまた、いいと思ったことは取り入れる柔軟性が技術の向上には必要なのだなと思いました。

もみ殻くん炭が入った分肥料は少なくなり苗は赤くなりますが、今年は追肥で調整するそうです。

 

稲作りをやってみるとだんだん昔のやり方に戻っていってるとおっしゃっていました。昨今の天候不順もありますし、昔は今のような機械もなかったので自然に添わせる、苗を赤く作って生命力を高めるようなイメージなのかもしれません。

 

すべて種まきが終わってハウス内のプールに並べたら水を撒いて終了です。

お疲れさまでした。

 

 

手伝いに来ていた半沢さんが午後から苗出しをやるというのでちょっとお邪魔してみました。

そしたら、こちらも苗作りを色々試していてそれをまた別の農家さんが見学に来ていたので、たまに見せていただこうかなと思います。

半沢さんは今年ハウスを新しく建てたので、温度管理をしっかりやって苗を焼かないようにしてくださいとお願いしてあとにしました。(ずっとベテランなので言うこともないのですが念のため)

 

今年もまた岩井さんの有機栽培始め農家さんの稲作りを追いかけていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。