今回は塩基のお話。
正直化学はあまり得意ではないのですが、避けては通れないものなのでいきましょう!
塩基とはこの図でいうと「石灰Ca」「苦土Mg」「加里K」のことです。
ほかにもNa,H,アンモニアなどありますが、この3つは特に重要でよく出てきます。
土壌は電気的にマイナス負荷を持つのですが、プラスの負荷を持つ塩基(Ca,Mg,Kなど)をつかむことのできる能力を塩基置換容量(CEC)と言います。簡単に言うとこの土壌はどのくらい肥料をつかむ力があるかということです。土の胃袋の大きさを表すと言った方がわかりやすいでしょうか。胃袋が大きい土壌ほど肥料成分を多くつかむことができ、肥料の流出を防ぐことができます。理想の値は25~30.単位はmeq/100gです。
じゃあ、大きければ大きいほどいいのかというとそういうわけでもなく、人間もそうですが中身のバランスが大事!
胃袋(CEC)の中にしめる石灰、苦土、加里の割合を足して%で示したのが塩基飽和度と呼ばれ、理想とされる割合があり水田だと50%、畑だと60%くらいです。
さらにさらに、塩基バランスと言われるものがあり Ca:Mg:K=5:2:1 が理想とされています。
たとえるなら、土壌君のお弁当の中身の割合が5:2:1で腹5分がちょうどいい感じ?となるでしょうか。
では、なぜこの割合が重要とされるかというと、この3つの成分の間には拮抗作用がありバランスが崩れると土壌の中に充分含まれていても作物には吸収されにくくなるからなのです。
持ち込まれる土壌の検査の結果を見ると上記の土壌のように加里が過剰なものが多く見受けられ、このバランスの崩れが作物の出来に表れているのではないかと思います。