ブログに稲や米のことばかり書いているので米だけかと思われそうですが、実は肥料や農薬も取り扱っています。(JAS有機認証適応資材などもいろいろあります。)土壌分析から施肥設計まで作物によって施肥の仕方が変わるので、農家の方の話を聞きながら対応していきます。
福島はキュウリの生産地が多いのでやはりその相談も多くなります。昨年は長雨や日照不足で病気が多い、
数が取れない等、台風による被害を除いても大変な年でした。
しかし、そんな中でも確実に収量を上げている方はいるもので、わずか8畝歩でキュウリ3000箱以上出した農家さんもいらっしゃいます。
今年は6月だというのに30℃越えの日が続いたかと思うと、ここ数日は肌寒く日照も不足気味。
早速、キュウリが暴れて困っていると相談が舞い込みました。キュウリの栽培方法は様々ありますが、当店は高タンパク栽培をやっていて元肥をたくさん入れます。元肥に入れすぎると立ち枯れになるのではないかと少量しか入れないやり方もありますが、その真逆。ソフトシリカ、堆肥もたくさん入れます。キュウリはソフトシリカ(ケイ酸)をよく吸います。肥効調整もできるので高タンパク栽培にはうってつけなのです。
キュウリが暴れるのは吸い上げた肥料成分に対して、光合成によって得られる炭水化物が少ないからです。
その結果、キュウリの体内の硝酸イオン濃度が高まりいわゆるツルボケ状態になります。
肥料成分(タンパク質)と炭水化物のバランスが取れた時、いいキュウリが取れるわけでその見分け方は簡単です。
上の写真をご覧ください。片方の花は上を向き片方の花は下を向いていますね。どちらがいいキュウリがなると思いますか? 皆さんのキュウリはどちらを向いて咲いているでしょうか?
正解は左。斜め下に向けて花が咲くキュウリがまっすぐに育つのです。
高タンパク栽培とは「肥料をいっぱいやって収量をあげる」というやり方です。しかし通常肥料をいっぱいやると、好天の時はいいものができても、雨天が続くとツルボケ状態になるばかりか、病気になりやすくなります。
その結果、たくさんの農薬を撒かねばならず、大変な労力です。
では、どうすればいいのか。
光合成によってできる炭水化物(糖)を直接与えタンパク質とバランスをとればいいのです。
このやり方は昨年の長雨による日照不足で絶大な効果が上がり、収量が下がることはありませんでした。
当店では糖を発酵させエステル化した葉面散布剤 『酢糖』 を使いますが、種類がありますので使用する場合はお話を聞かせてください。
ここ数日梅雨らしい涼しい気候だったためか、曲がりキュウリの相談が増えました。酢糖は他の野菜や桃などの果樹にも使用できますので、一度お問い合わせください。